ご存知のように狂犬病は犬だけの病気ではなく、ヒトを含むすべての哺乳類に共通のウイルス感染症です。一般には狂犬病にかかった動物の咬み傷などから唾液と共にウイルスが伝染することで感染します。感染から発病するまでの期間(潜伏期間)は一般的には1〜2ヶ月といわれていますが、早いものでは数週間・遅いものでは数年後に発症するケースもあります。症状は発熱・頭痛・倦怠感など風邪に似た症状から始まり、次いで咬まれた部位の痛みやその周囲の感覚異常・筋肉のケイレンなどが起こり、最終的には脳炎症状(不安狂躁・攻撃性・錯乱・幻覚・恐水発作など)から昏睡状態となり呼吸停止で死亡します。一度病気が発病するともう止めることができず、残念ながら100%死亡します。全世界では毎年この病気で5〜6万人の人々が亡くなっているのが現状です。
現在、日本のように狂犬病を撲滅したり、もしくは発生していない国は世界で十数カ国しか無く、特にアジア地域(インドや中国など)では狂犬病は大変深刻な問題となっています。今は交通網が発達し自由に他国と行き来できる状況にあるのですから、これらの国々からいつ日本に狂犬病が上陸してもおかしくはないのです。それにも関わらず、日本での危機意識はとても低いと言わざるをえません。
予防注射を徹底すれば感染を防ぐことができるのにも関わらず、いま日本で発生していないから?犬だけの病気と思っているから?狂犬病予防注射に連れていくのが面倒だから?室内で飼っているから?自分の犬は人を咬んだりしないから?理由は定かではありませんが、日本の犬の平成16年度の狂犬病予防注射接種率は未登録の犬を含めればたったの39%です(流行を防ぐには70%以上(WHOガイドライン)の接種率が必要)。このことからも日本人の狂犬病に対する危機意識の低さが感じられます。
狂犬病は我々の目前に迫っている脅威なのです。
2007.03.31
【引用写真】
Wikipedia 20070326
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