『犬が飼いたい!と思った時に・・・』
現在、犬を飼いたい!と思っている方は多くいる事でしょう。今までに何回もそう思ったものの結局は飼わなかった・・・という方も少なくはないと思います。
では、どうして飼いたいけれど飼わない人がいるのでしょうか? 悩んでいる多くの方は「やっぱり犬を飼うのは大変だろう」と躊躇しているのではありませんか?
私も犬を飼うのは容易な事ではないと思います。しかし、それ以上に犬と暮らすと素晴らしい事がいっぱい いっぱい いーっっぱい あります!
悩む事は良い事です。あまり多くを考えずに「目が合ったら可愛くて買っちゃった」なんていう人より、愛情も責任感もあると思います。大いに悩んで考えて最高のパートナーと暮らしましょう!
@ まず第一に、生涯ずっと最期の時が来るまで飼うという気持ちがあるかどうかです。「そんなことは当たり前」と思うかもしれませんが、その当たり前の事が守れない人間も多くいるのが現実です。
まずは自分自身が『犬を飼う=一生面倒をみる』という覚悟を持って初めて、あなたにも犬を飼う資格があるのです。
A 次に犬を飼える状況にあるかという点です。まずは、住環境、ペットと暮らせる家に住んでいるかどうか。
先日ニュースで見たのですが、とある市営住宅でペットのトラブルによる住人同士の傷害事件が起きたようです。今までその団地ではペット飼育不可でありながらも、暗黙の了解でペットを飼っている人が多くいたようで、しかし事件発生によりペットを飼っている人は退去する、もしくはペットを処分する、という二者択一を迫られてしまいました。高齢の方が一人暮らしで心のよりどころとして犬と暮らしている。あと何年も生きられなさそうな老猫、鳴きも歩くことさえも出来ないから最期を看取らせてほしいという願い。それでも高齢の方では市営住宅よりも家賃の高い一般賃貸へは引っ越せないという現実。「ペットは自分の家族、子供と変わらない」と涙ながらに訴える住人に、同じ気持ちを持つ飼い主としてとても切ない気持ちになりました。
しかし冷たいようですが、そもそも飼い始める時に[飼ってはいけない所で飼う]という大きな過ちを犯したのも本人です。動物のオーナーになろうという人としては、とても無責任な行動だと思います。長く飼っていく上で、本当にどうしてもどうやっても飼えない状況に陥ってしまう事もあるかもしれません。ただ今回のこのような事態は最初の時点で回避できたのではないでしょうか。
現在はペットブームと言われています。ペットを家族の一員として一緒に暮らしている方も増えてきていて嬉しいかぎりです。しかしその人気の中で「ただ売ればいい」と何のフォローもなく、何のチェックもなく、ペットを一つの商品として販売しているペットショップが多く存在するのも現実です。ペットは物ではありません、生き物です。売る側の責任もありますが買う側にも責任はあります。
犬を飼いたいと思っている方、飼える住宅に住んでいる事は最低条件です。
B 住環境で付け加えておきたいのが、一人暮らし、もしくは共働きの家庭での飼育です。よく「昼間一人になるからかわいそうで飼えない」とおっしゃる方がいますが、10時間程度の留守番は何の問題もないと私は思います(注:室温や家財をかじる等の管理の面では注意が必要)。現に私は自分の子をそのように育ててきました。
犬は小さな頃からそれが当たり前と育てられれば、その環境に順応する事ができる生き物です。ただその時は選ぶ犬を注意してください。飼い主と常に一緒にいたい依存するタイプではなく、独立心の強いタイプを選びましょう。
やはり一人での留守番は淋しいものです。けれど我慢のできる子に育てればよいのです。意外にも「毎朝出勤する時はソファーの上から『いってらっしゃい』って見てるだけですよ」とか「普段は起きても来ないのに なぜか休日が分かるらしくて、休みの日には早朝から起こされるんです」と、それはそれで楽しいエピソードが生まれるものです。
C もう一つ、犬を飼う状況で必要になるのがお金の問題です。犬は買う時だけお金がかかるわけではありません。どんなに健康な子でも年に1回のワクチン接種、狂犬病の注射、夏にはフィラリア検査と薬、と出費はあるものです。毛の長い犬の場合はカットが必要になるし、爪切りや肛門腺の処理も定期的に行わないとトラブルの原因になります。これだけあげてみてもお金はかかりますし、その上ゴハン代もかかる。病気がちの子ならなおさら、医療費はなかなかの出費になります。そういう事をふまえた上で犬を飼うという事を考えましょう。
D さて次は人間の犬アレルギーの問題です。特に乳幼児や小さな子供に多く見られると思われます。私も今までに何度か犬アレルギーの子供がいる家庭を見てきました。
始めは若い夫婦の二人暮しで犬を飼い始め4〜5年して子供が産まれた。その子が激しい喘息になるほどのアレルギーで泣く泣く実家に犬を預けた。他にも家の中で飼っていたのに外で飼うことになった・・・等、捨てたわけではないのですが一緒に暮らせなくなってしまったわけです。
けれど、アレルギーでも上手に犬と暮らしている家庭もあります。
小学校低学年の子供がひどい犬アレルギー、しかし家族一同どうしても犬が飼いたい!とお店に犬を探しに来ました。その子はお店の犬に少し触れただけで、みるみる目が腫れブツブツが出てしまいました。「これでは途中で犬を手放す事になるのでは・・・」とその時は帰っていただいたのですが、やはり諦めきれずに皮膚科の医師をたくさんまわり「犬アレルギーでも犬を飼ってもいいですよ」とおっしゃる先生に出会い、犬を飼い始めたのです。[犬をさわった手で目をかかない] [さわった後は手を洗う] [顔は舐めさせない] [一緒には寝ない]等のルールを決めて守らせる事で、アレルギーの症状も軽くてすみ順調に共存しています。そして年齢や日々の犬とのふれあいにより免疫力もアップし、現在は4匹の犬と幸せに暮らしています。この飼い主さんは言います。「親が子供に約束をきちんと守らせる事ができれば、アレルギーの子供でも犬と一緒に暮らすのは可能よ」と。犬も子供もしつけが大切なんだなと痛感した一言でした。
以上のような事例を見てきて私はこう考えます。これから小さなお子さんを持つであろう家庭や現在赤ちゃんのいる家庭は、急いで犬を飼う必要はないのではないでしょうか。子供が小学生になって免疫力もついてきて、親の言っていることを理解し守れる年齢になってから犬を飼う、それでも遅くはないと思います。いや むしろ、しつけの面でもプラスになるのでは。犬が嫌いな耳や尻尾をいきなり掴む行為も減るでしょうし、親も子育てが落ち着いて犬にも目が行き届くようになる。子供だって遊びながら犬のトレーニングが出来るようになるかもしれないし、何よりもお互いが活発な時期、公園でボールを追っかけたり走り回ったりと、良きパートナーになれると思います。
E 最期にトレーニングについてです。
『犬を飼うなら外飼いでなく家の中で!』 これは私の鉄則です。皆さんはどう考えるか分かりませんが、私は犬を飼うのではなく一緒に暮らす、共に生きていく家族だと思っています。『パートナードッグ』という言葉がありますが、パートナーとはお互いの気持ちを理解しあい、お互いを支えるものです。外につないで食事を与えて、散歩に連れ出して時々遊ぶだけでは、心を通わせるのはなかなか難しいのではないでしょうか? 別に何をして遊ぶわけでなくとも、家の中で一緒に過ごし、座っていたら隣に来て寝て、撫でて話しかけて抱きしめて・・・そうした毎日から信頼関係が生まれ人間の言葉も理解しようとするのだと思います。
そしてきちんとトレーニングする事。トレーニングと言っても、訓練というより、家庭で一緒に暮らすためのマナーを教える・・・という程度の事です。面倒臭いと思う方は犬を飼うべきではありません。手がかからない小さな犬で・・・というのも間違いです。よく、そんな小さな犬さえも扱えない飼い主さんを見かけます。手がかからない犬なんていないと考えるべきです。
でも犬のしつけって大変そうと思う方、確かに楽なことではありません。けれどポイントをつかめば単純なことばかりです。要は犬に振り回されない、我が家のルールを作って守らせれば良いのです。自分が苦労してトレーニングを入れた子は、この上なく愛しいものですよ。
だけど、あまりにしつけしつけって言うのも犬がかわいそうと思う方、トレーニングは確かに飼い主の自己満足な部分もあるでしょう。けれどそれ以上に全てが犬のためなのです。犬は飼い主と一緒にいる事が何よりも幸せです。だったら何処へでも連れて行けるマナーを身につけさせましょう。カフェにも旅行にも一緒に行けるんです。法事等の理由でどうしてもペットホテルに預けなくてはならない時があるかもしれません。その時になるべく本人にストレスがかからないように一人で留守番のできる子に育てましょう。ケージにも慣れさせましょう。
トレーニングは飼い主の責務であり、犬への愛情なのです。
さて、長い文章になってしまいましたが、ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。そして何かを感じ取っていただけたら幸いです。
段ボールに入った捨て犬が哀れで拾ってきた→我が家では飼えないから動物病院に預け
た→その後のその子を見届けましたか? 公園に猫がいる→空腹でかわいそうだからエ
サをあげた→出産もして野良猫がどんどん増えた→避妊手術をしなかったの? 愛情と自己満足を履き違えていませんか?
人間社会でお互いが気持ちよく暮らしていこうと思ったら、責任の上に愛情は成り立つものです。その愛情を持って我が子を育てた時、その愛情は何倍にもなって返ってきます。よくペットは癒しとか言いますが、そんな一言では表現できません。癒される時もあるけれどムカつく時もあるし、食べてしまいたいほど愛しい時もあるけれど顔も見たくないほど小憎たらしい時もある。一緒に生きているんです。
とにかく犬と暮らしてみてください!! 言葉には表せないほどの素敵な毎日が待っています!! そしてあなたも・・・「この気持ちは犬と暮らした人にしか分からないよ!!」と笑って胸を張って言いましょう。
2007.06.06
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