「グルーミング(日々のお手入れ)」
ワンちゃんのグルーミングについて、何回かに分けてお話したいと思います。
グルーミングとは、ワンちゃんが快適に生活していく上で必要不可欠なお手入れを言います。つまり、プードルの毛をハサミやクリッパーなどでカットしたり、テリアの毛をナイフで抜いたりするようなトリミングではなく、ワンちゃんが日々の生活で衛生的かつ健康的に暮らしていくための最低限のお手入れのことです。
定期的に美容院に出してシャンプーや爪切り、耳掃除等をしてもらっている子でも、日々、目ヤニや排泄物による汚れなどをチェックしたり、被毛のブラッシングくらいはしてあげたいものです。
子犬の頃から日々のお手入れに慣らしましょう。体のあちこちを触られることに慣らしておくことは、病気の早期発見にもつながります。
『目元や肛門まわりのお手入れ』
これは日々気にしてあげるべきことです。プードルのように目のまわりの毛が長い子や涙の多い子は、数日お手入れをしないだけで皮膚がただれるくらいガビガビに固まってしまうことがあります。またテリア種のようにヒゲがあったりする子は口の周りがゴハンなどで汚れることもあります。ポメラニアンのようにお尻の毛が豊富な子やお腹の弱い子などは、肛門まわりに排便が付きやすいです。蒸しタオルなどで拭いてあげるだけでもいいので、大人しくやらせるように小さい頃から慣らしましょう。
『歯みがき』
これはなかなか難しいようです。小型犬の口がとても小さい犬種や、パグのように鼻の短い子は特にやりにくいでしょう。しかし、このような犬種の方が歯垢はつきやすいようです。小さい頃から歯ブラシを噛ませたり、人間に口を開けられることを嫌がらないように慣らしましょう。最初から歯みがきをするのではなく、まずは口の周りに触れてみる。嫌がらなければ口を開ける。これが出来たら褒めて終了。そして翌日は奥歯までのぞいてみる。・・・このように少しずつでいいので慣らしていくのが良いでしょう。口を開けた時に市販の犬用歯みがき粉(犬が好きな味のもの)を指で歯に塗るのも良い方法です。ワンちゃんが「口を開けたら美味しいものが舐められる」と喜ぶようになったら上出来です。次は歯ブラシに慣らしていきましょう。
どうしても歯ブラシを嫌がる場合には、指にガーゼを巻いて磨くのもよいと思います。
『ブラッシング』
コーギーや柴のように、表面の毛とは違う柔らかい下毛がある二重毛の子は換毛期の抜け毛が特にすごいです。この時にコームを使うと痛がりますのでブラシでするようにしましょう。またプードルやシュナウザーのように、抜け毛は少ないが毛がもつれやすい犬種は毛玉にならないようにすることが重要です。普段は大人しい子でも飼い主さんにはブラッシングをさせないという子が多いようです。日々のブラッシングに慣らさず、たまにブラッシングをして毛玉を引っ張るから嫌がるようになってしまうのでしょう。痛い思いをするからブラシに噛み付いたり暴れたり逃げたりするのです。毛玉やもつれがあると皮膚が引っ張られて痛いものです。そうならないように日々ブラッシングをしてあげましょう。抜け毛が少ない分お部屋掃除は簡単なはずです。その分ブラッシングに時間をさいてあげても良いのではないでしょうか?
それでも毛玉やもつれが出来てしまった場合には、皮膚を引っ張らないように根元を持ち毛先からほぐしていきましょう。人間の髪の毛が痛んで枝毛などでもつれていたらどうしますか?痛いので根元を持ってほぐすでしょう?その要領です。
そうそう、テリア好きな私としてはこれだけは声を大にして言わせていただきたい!!
よく、テリアのストリッピング(毛を抜くトリミング方法)を「毛を抜くなんて痛くてかわいそう」と言う人がいますが、頑固な毛玉になった毛をほぐす方が余程痛がるんです!お忘れなく。
今まで数え切れないほどの幼犬のお手入れをしてきましたが、ブラッシングでひどく暴れる子はいませんでした。もちろん扱いが上手いということもあるのでしょうが、ブラッシング自体は痛くはないですし、ワンちゃんにとって決して嫌なことではないと思うのです。それを激しく抵抗しない子犬の頃から慣らさないから、成長と共に嫌いになっていくのでしょう。毎日短時間でおこない、良い子にしていたらご褒美をあげるなどしてもよいと思います。もしも少し暴れたり逃げようとした場合には、途中で止めるのではなく手早く全てを行って終了するようにしましょう。つまり、「暴れたら止めてくれる」と覚えさせないように、「我慢をしていたらすぐ終わった」と思わせるのです。
また、たまに子犬の頃から顔やシッポを持たれるのを極端に嫌がる子がいます。本当に稀ですがあま噛みではなく本当に咬もうとして口を使ってくる子もいます。そういう子は特にご褒美を噛ませながら耳や頭、口元をさわったりしましょう。このような場合は嫌がるのを無理矢理やるのではなく、少しずつ慣らしていくのが大切です。ただ注意することは、咬もうとしたから止めるのではなく、それ以上興奮しないようにごまかしながら口元にご褒美やオモチャを持って行くようにして、数秒でもさわらせたら終了というかんじにしましょう。そして、こういう子はなおさら、子犬の頃から全身をさわられることに慣らしておくべきでしょう。
それでは、子犬を飼い始めたみなさん頑張りましょう。抱っこをして撫でて可愛がるだけが愛情ではありません。嫌いなことをつくらないようにしてあげるのも愛情だと思いますよ。
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2008.06.12 |